かねてから某氏から依頼されていた能代市のデイケアセンターでの演奏会に臨んだ。デイケアであるだけに、入居を伴う施設とはまた違って元気な利用者が多かった。尺八を目の前で見たり聴くのが初めてと感動してくれたり、涙を流しながら「生きてて良かった」などと言ってくださるおばあさんもいたりで、楽しく、あっという間の1時間半が過ぎ去った。
せっかくの機会なので、先方の都合さえよければ毎月定期的に行えればなと思っている。あまり間口を広げてたくさんの依頼を受けることはできないが、定期的に末長く付き合えるところがあればやりやすいなと思うし、こちらもいろいろな演奏経験をさせてもらえればと思っている。三味線もやるよと言ったら非常に興味を持ってくれて来月は一つ三味線も繰り出すかと考えている。
しかし、いずれにしても皆さんが一番喜ぶのはやはり民謡だった。根強く高齢の方の心に残っている民謡は次第に世代の交代とともに消えようとしているが、自分としてはそのはざかい期にその消えつつあるものの状況を見ながら、感じながら、何かをしなくてはと思い悩んでいるところである。

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