今日は、私が学生時代からお世話になっている声楽の先生ご夫妻によるコンサートを聴きに、銀座王子ホールまで行ってきました。
今年は中田喜直先生が亡くなられた節目の年で、生前から交流のある私の先生ご夫妻に、
ぜひ「木の匙」を歌ってほしい、と奥さまの
中田幸子先生からお誘いがあり実現しました。
前半は、初期〜中期〜後期に分けられた作品を16曲、お2人でそれぞれ演奏。
休憩後、最初に中田幸子先生から「木の匙」が作曲された当時のエピソードを交えながらのお話しがありました。
この作品は、ご結婚なさった年から作曲にとりかかられ、4年がかりで完成したそうです。
9曲目に、夏が来ると という曲がありますが、詩を書いた寺山修司氏が訪ねて来ていたある日、ふと奥さまがテーブルに置いてあった紙を見ると...
夏が来ると 妻を置いて
旅に出たくなる
ひとりで旅に出たくなる
どんなに妻を 愛していても
どこか遠くへ 行きたくなる〜
という詩が書いてあったそうで、男性2人でこの詩のことでコソコソ話してたそう。
奥さまは、どういうこと?男性とは夫とは?
と思ったそうです。
でもその何年か後には、私も夏が来ると夫を置いてヨーロッパ旅行に出ておりました、と
ユーモアを交えながらお話しして下さいました。
中田喜直先生亡き後も、先生の作品はずっと残っていきますね。ものづくりの方ってすごい!
Okado


6